２０２３年の夏はいわゆる猛暑であり、その暑さは９月に入っても下がることもなく、そんな季節にさらなる熱を吹き込んだのがキャットファイトだ！
去る９月８日に新木場１ｓｔリングで開催された『どきッ!女だらけのキャットファイト祭り２０２３～ＤｏｋｉＤｏｋｉお下品熱帯夜～』は、オープニングからまさにドキドキの連発で、キャットファイトファンの心を揺さぶったのだ。
最高の熱帯夜のスタートは『オープニングMIX ３WAY』と銘打たれたミス・モンゴル vs 佐野直 vs 魔苦・怒鳴門の試合。いろいろな意味で阿吽の呼吸を発揮するモンゴル＆佐野に対して入っていけない魔苦・怒鳴門。
しかし、後半に入り、エンジンが入ると追い剥ぎマッチでもないのにコスチュームを全脱ぎし、巧みに股間を隠し攻撃を繰り出していく魔苦・怒鳴門。
キャメルクラッチも上の写真を見たら一目瞭然。ご覧の通り尻は出しても前は出さず。それはまさに名人芸であり、最後も巧みにミス・モンゴルを全裸状態で丸め込んで勝利した。
続く第２試合は、いきなりメイン級のカードが実現！ 若林美保vs伊織涼子の一戦は追い剥ぎ相撲ルールで行われたが、御存知のように両者共に試合巧者である。しかし、追い剥ぎとなると若林美保が一枚うわてであり、逆に通常試合における伊織涼子の脱ぎっぷりの良さもおなじみである。つまり、追い剥ぎマッチとしては若林美保女史に分があると思われた。
しかし、この日の伊織は若林の攻撃をなかなか許さず。一進一退の攻防を繰り広げるが、気が付けば伊織のコスチュームが最後の一枚になっていた。相撲ルールのため、ダンサーゆえに体幹能力が高い若林が伊織を倒しまくって勝利！ 一糸まとわぬ姿になった敗者の伊織も妖艶な雰囲気を醸し出して見応えのある一戦となった。
第三試合にラインナップされたのは人気配信者・踊る便所太郎のプロレスデビュー戦。相手は百戦錬磨の崔領二。果敢に食らいつく便所太郎であったが……。
試合終盤で便所太郎が失神するアクシデントが起きてしまい、場内は騒然とする。本人にとっては苦過ぎるデビューとなったが、改めてプロレスの恐さを実感させられた試合でもあった。
ランジェリー姿のキャットファイターが本性をムキ出しにして闘う……それがキャットファイトの醍醐味である。第４試合からはランジェリーシングルマッチが３連発！ しかも敗者には三代目葵マリー女史、小向美奈子女史によるお仕置き（罰ゲーム）が実施されるというから俄然注目度が高まる。
その第一戦目はＬＵＵ☆vsつむごき。体格差で圧倒的に勝るＬＵＵ☆が試合を有利に進める展開が続くが、つむごきも負けずに挑むが……あえなく玉砕してしまった。。
第二戦は福山理子vs山村茜。ドＳな福山にド変態な山村となれば、おのずと試合は一方的な展開となる。しかし、攻めることに快感を抱く福山と責められることで快感を覚える山村なので、クリティカルヒットが無い……という展開が続きドローに。
第三戦にラインナップされたのはこの日、キャットファイト復帰戦となる羽柴まゆみ。対するは範田紗々という好カード。格闘技経験豊富な羽柴であるが、ここ最近、妖艶さを増してきた範田の攻撃に決め手を欠き、この試合もドロー！
結局、ＬＵＵ☆以外は勝者ではないということで、５名のキャットファイターがお仕置きの餌食に……。この時の小向美奈子女史の嬉々とした表情といったら！ そして、やはり、ここで魅力を発揮するのが範田紗々。四つん這いでリング内を一蹴させられた飼いならされたような姿を見せて場内を興奮の渦に巻き込んだ。このようなお仕置きシーンもキャットファイト観戦のカタルシスだ。
セミファイナルはキャットファイトの魅力満載の追い剝ぎマッチ！ しかも、鳳華、みでぃ、紫龍みお、ｍ＠ｒｉｃａ、中見、リリー・ザ・ストリングス、タイガー愛子、びりりあんみりんだ、つむごきの９選手が参加してエニウェイ、つまり、会場全体を使って闘う試合形式だ。それゆえに、スタート当初はリング内外はカオスの連続で、いったいどこを撮るべきなのか……そんな状況だ。
このようなバトルロイヤルの場合、強い者から消していくことがセオリーであり、まず、狙われたのがタイガー愛子。シングルマッチではその体幹の強さやしなやかな身体を駆使して無類の強さを発揮するタイガー愛子であるが、やはり多勢に無勢で早々に失格してしまった。
とにかく、どこを見ても追い剥ぎという、キャットファイトの魅力だらけの一戦であり、一度にいろいろなキャットファイターを見ることができて満足度の高いセミファイナルとなった。
この日のメインはキャットファイトシングル王者タイトルマッチ。王者のアラレ王に最近ではメジャー女子プロレス団体にも出場している信州ガールズのＬＩＮＤＡが挑んだ。
ＬＩＮＤＡが女子プロレスラーということで格闘色の濃い出だしとなったこの一戦。関節の取り合いは普段のキャットファイトには無いスリリングな攻防を見せる両者。とくにアラレ王の変形スリーパーホールドには勝負アリと思わせられたほどだ。
アラレ王の殺気を感じさせる鬼気満ちる表情にキャットファイト王者の矜持を見たし、その強さに唸らされるばかりだ。しかし、王者のすごいところはキャットファイトを忘れていないところでＬＩＮＤＡのコスチュームを脱がしにかかる。
もちろん、アラレ王自身も脱がされてしまうが、この展開に焦りを感じたのがＬＩＮＤＡだ。なぜならば、彼女は“出せない人”だからであり、そこを揺さぶるように攻めていくアラレ王。このような攻防の裏側を読むこともキャットファイトの愉しみであり、「ＬＩＮＤＡは、どのような手段に出るのか？」と先読みすることが面白かったりする。結果は、ＬＩＮＤＡがランジェリーのズレに限界を感じて自ら棄権を宣言しての決着だった。
来年早々に無期限の海外放浪が決まっているアラレ王。それゆえに、実行委員会の提案によって王座を返上。負け無しのまま歴代王者の記録にその名を刻んだ。もちろん、いつになるかわからない帰国後には新たなる王者に挑戦するだろう。それゆえに、新王者を決定する試合に期待したいものである。
そんなキャットファイトの次回大会は、まず近々なところでは10月22日に大阪にて４年ぶりとなる味園ユニバース大会『闘宝伝笑CPEキャットファイト22周年記念大阪公演 なにわ花びら大回転２０２３』が決定！
チケットなどの詳細は下記へアクセスを！
（文：キャットファイトライター・ゐりゑ）
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