『CPE20周年ラスト女祭り2021～シングルマッチスペシャル～』と銘打たれた今大会は、まず、紫龍みお 対 織田ドリルの一戦からスタート。
普段は選手の入場時に太鼓を叩いて会場を盛り上げている織田ドリルがこの日はファイターとして登場。しかし、タッグ王者の紫龍みおの壁は厚く、普段は太鼓を叩いていても、この日ばかりは叩きのめされる結果に……。
第二試合は範田紗々 対 きゃんでぃぺろみによる“敗者官能小説朗読！人間凶器使用セクシーアートマッチ”がラインナップ。試合中で審査員がセクシーだと思った行為にポイントが入り、それを競うルールだ。そうとなるとセクシーのプロともいえる範田紗々が有利に思える。事実、ハロウィンメークで登場した範田が次々にポイントを獲得。
しかし、きゃんでぃぺろみも素人感満載のエロさをナチュラルに発揮。電マを武器に範田を攻めまくる。
ただ、このルールには一つ、気を付けなければいけないことがある。それは、攻めることだけがポイントが入るというわけではなく、攻められてもセクシーであればポイントが入るということだ。それゆえに攻められて悶える範田のエロさは武器になってくる。
結果は範田紗々が貫録を見せて勝利。敗者・きゃんでぃぺろみによる官能小説朗読となったが、ここに勝者の範田も乱入して思わぬボーナストラックとなった。このようなことが起こることもＣＰＥのカタルシスであり、魅了されてしまうところなのだろう。
続いてはＣＰＥ名物の“追い剥ぎマッチ”が行われた。出場選手は最近、某テレビ番組に出演して話題になったアラレ王 対 五十路ニューハーフ・びりりあんみりんだ。相変わらず変なペイズリー柄（by解説のＡｋｙさん）のランジェリーを着用するびりりあんみりんだを容赦なく追い剥いでいくアラレ王。
最後の一枚を巡る攻防は、びりりあんみりんだ五十路のニューハーフということもあって、いろいろな意味でスリリングなものとなる。そして、キャットファイトの魅力の一つでもある“良い意味でのくだらなさ”も発揮され、いろいろな意味で好試合となった。
第４試合も追い剥ぎマッチが行われた。みでぃ 対 リリー・ザ・ストリングスの一戦は勝者が次の試合にも出場できるとあって熱戦が繰り広げられた。
おっとりとした感じのみでぃであるが、したたかに衣類を追い剥いでいけば、対するリリーは激しく服を奪い取るように脱がせていく対照的な闘い方を見せる。
両社の意地が交錯した試合は、最後の一枚を巡って、なかなか決着とならず。それでもほぼ全裸状態になったみでぃが勝利して続く福山理子戦へ進出した。ちなみに試合形式は、これもＣＰＥ名物の『アダルト凶器公認バナナマッチ』であったが、福山理子のドＳっぷりが炸裂！
そもそも30分近い試合を行い体力消耗が甚だしいみでぃであり、福山の攻撃に手も足も出ない状況に……。それでもバナナポイントを稼ぎ勝利の可能性は大いにあったが……。
しかし、このバナナポイントを決めるのはバナナおじさんであり、彼はＭ寄りの性癖なのだろうか。福山にポイントを加算していく。その結果、これまでに意外にもこの試合形式で勝ちに恵まれなかった福山が勝利した。
この日のメインはシングルベルト選手権が行われた。王者・若林美保に挑戦したのは鳳華。
ＣＰＥ黎明期からのファイターであり選手・スタッフからも絶大な信頼を得ている鳳華。その実力は折り紙付きだとファンの間では誰もが知っているところであるが、ここ数年はファイターとして一歩引いている印象は否めなかった。それゆえに、ずっとＣＰＥを応援しているファンは今回の挑戦は「待ってました！」という状況だろう。
もちろん、若林美保にもＣＰＥで築いてきた歴史があり、艶やかでしなやかルックスと確かなテクニックを持ち合わせた実力者であることは誰もが異存が無いところだ。だからこそシングル王者であることは当然の成り行きなのだろう。鳳華がＣＰＥの象徴であるとしたら、若林美保はキャットファイトのアイコンだと個人的には思っている。
そんな二人の試合だからこそ、テクニックの応酬が期待された。セクシーなところに注目されがちなキャットファイトであるけれど、こと“ＣＰＥのキャットファイト”においてはファイターの感情ムキ出しなゴツゴツしたテクニックを繰り出す試合も真骨頂である。それができる二人の試合だからこそ、そう思っていた。
しかし、テクニシャンゆえに、その斬れ味がいきなり炸裂することもある。それは刀を鞘から出した瞬間にスパッといくように……。グランドでの攻防の最中に若林の腕を取った鳳華が一気に腕ひしぎ逆十字固めで捕らえた。完璧だった。腕が伸び切った若林はギブアップの意思表示をして王座を明け渡した。新王者・鳳華の誕生の瞬間は試合開始から２分足らずで訪れた。確かに時間的には短いかもしれない。しかしながら、試合中に漂っていた緊張感は、この二人だからこそ出せたものであり、見応えは十分だった。
翌日の大会ではリリー・ザ・ストリングスが新王者・鳳華への挑戦をアピールし、それが認められた。しかし、ただ積極的になって攻めても崩せる可能性はかなり低いだろう、鳳華という新王者は。もしかしたら、誰も崩せないのではないだろうか？ ＣＰＥの戦場には20周年記念イヤーの締めくくりに巨大な壁がそびえ立ったのかもしれない。
なお、少し早いがＣＰＥの来年のスケジュールがいくつか発表された。
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（文：キャットファイトライター・ゐりゑ）
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